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ここスペインで都市計画研究に取り組んでいると、改めてアルド・ロッシの『都市と建築』の存在の大きさを実感することになる。で、ロッシの理論を(結果的に)一番体現している都市は、もしかするとBCNなのではないか、と最近思っていたりして。
BCNの都市計画はいろいろの意味でポストモダンだと思う。まずスタートの段階で、それまでの都市計画が主対象としてこなかった歴史的市街地を舞台に選んだ。さらに焦点を建築そのものではなく、建築の間にできる公共空間に当てた。図と地の反転。じじつ、ここ15年ばかりのBCNの既成市街地において、建築が都市空間を変えた例というのは案外少ないはずです。これはこれからの日本の都市再生を考えるときのヒントになると思う。 南欧諸国では、陣内先生の言うティポロジアではないけれど、都市を認識する際の方法論として、建築的構成要素の類型化が定番。それを突き詰めて形態的操作にまで適用してしまうと、現代的解釈による伝統的建築のレプリカの縮小再生産という隘路に陥る傾向がある。これは郊外のショッピングモールとか新興住宅地を想像してみると分かりやすい。町並み整備なんかでも、妙にレトロな建物が出現して違和感を覚えたりしたことありませんか? まさか当時の都市計画局が建築のポストモダン手法の限界に自覚的だったわけではないだろうけれど、彼らは市民が認識すべき対象を建築ではなく外部空間に託した。それが結果的にフランコ時代のモダニズム(亜流ではあるけれど)を乗り越えているのだから、大したものです。 街区の多孔質化/スポンジ化("esponjamiento")を実感できるスポットは以下の通り。 plaza George Orwell / plaza Mercè / Allada i Vermell / Rambla del Raval 難点は、いずれの場所も依然として治安がよくないこと。これは都市計画の問題と言うより社会問題。明日に続く。
by quaderns-bcn
| 2005-02-02 23:47
| 研究
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